ノートパソコン修理記録


ジャンク品で買ったノートPCを修理して、直すか壊すかするまでの記録。
技術的アドバイス随時募集中。

型式 : Libretto ff 1100
スペック : 266MHz , 64MB , 3.2GB
OS : windows98
付属品 : 説明書、なんかリモコンみたいなもの、こまごまとしたオマケ、CDドライブのスタートアップディスク※
※CDドライブは別売りしていたので買っていないのだが…
そんなものよりリカバリディスクが無いのが致命的。付属品全部入れたって言ってたのに。
かなり古い型だが3Dゲームをしたり動画をエンコードしようとしているわけではないので問題ない。
持ち運びに便利な小さなPCが欲しかったのでこれは自分の理想に大分近い。壊れてなければ。

・10.26-27 : 移植、そして…
同じ表示の部品を見つけて喜んでいたわけですが、そもそも例の部品、本当にコンデンサなんでしょうか。
テスタで計ってみると抵抗∞。まあ壊れているから当然なんですが。これでは何の部品か分からないのでちょっと割ってみました。
バキッとな。
この積層具合、見るからにコンデンサです。
確認が取れたところで移植手術といきましょう。
と、ここで問題発生。もと付いていたコンデンサより新しいコンデンサのほうが大きいので基盤のパターン間隔が狭くてハンダ付けできません。
どうするか…そうだ!
窮すれば通ず
こうすれば付けられる。
と思ったら厚みも増しているので筺体が閉まらなくなった。どうしよう…。
まあそれは後で考えるとして、期待に胸膨らませて起動チェック。
(この間写真撮ることをすっかり忘れている)
電源コードを接続すると、今まで点かなかった表示ランプが点いている。これは期待が持てそうだ。
さあいよいよ電源ON!
電源ランプが点いてファンが回りだして…

それだけ? 画面真っ暗なままなんですけど…。

次の日、もう一度開けてコネクタを挿しなおして再チャレンジ。
なんと今度は画面に何かエラーメッセージが表示されている。昨日は点かなかったHDアクセスランプも一瞬点いた。
いったん電源を切ってもう一度入れると……
!!!!





…?

数分後
返事がない
…駄目?
もう一度電源入れなおしたら今度は何も映らないし。

・11.24 : 贄
例の生贄、早速分解してみましょう。
はい。
分解!
うーん、楽しくてついつい必要以上にばらしてしまった。皆さんも暇なときやってみるといいですよ。凄く楽しいから。子供の教育にもお勧め。
ジャンクPCは1台100円から。あとドライバ数本と秋葉原までの電車賃を含めても(東京在住なら)1000円足らずでこれだけ楽しめます。
さて、せっかくここまでばらしたのでちょっとPCの内部構造の説明でもしてみましょう。
リキッドクリスタルディスプレイ
まず、ディスプレイ。
多分PCの中で一番お金が掛かってる部品でしょう。保護シートが貼ってあって保存状態が非常に良いです。こういうのを見るともったいない病が発動してしまいます。多分この状態から使うのは無理なんでしょうけど。
しかも水銀が入っているので捨てるときは注意だそうです。さらに捨てられません。
まあ、バックライトだけなら何とか使えるかもしれません。駆動回路っぽいものが横についているのが見えます。
そういえばマザー3出るっぽいですね。
続いてマザーボード。
何層にも重ねられた基板の上に様々な部品が所狭しと並べられています。日本のお家芸、一種の芸術品です。
…こんなにたくさんの部品があったらそりゃどれか壊れるわな。で、開けて故障箇所調べて直す人件費とあらゆる部品をストックしておく手間を考えると、捨てて新しいのを買った方が安く上がるというわけ。なんだかなあ。
再利用できるものといったらせいぜい小さな部品とかコネクタ類だけ。
インテグレイティッドサーキット
IC。
よく分からないけど多分グラフィックとかサウンドとかを司っている物だと思う。
きっと稼動していれば素晴らしい能力を発揮していたのでしょう。
中央演算装置
CPU。
PCの最重要部品。壊れた今では使い道はない。
アルミの塊
放熱器。
これでCPUから吸い上げられた熱はパイプを伝わり広いアルミ板全体に行き渡って、筺体から外へ逃げます。
…そう、なんとこのPC、ファンがありません。昔の発熱の少ないCPUだから出来た芸当ですね。
思えばゲーム機にまでファンがつくようになって久しいな。ファンのない据え置きゲーム機は64で最後か…。
ぷるぷるべとべと
伝熱ゲル。
CPU以外のICには放熱板との間にこれが入っています。10年たっても乾燥しないって何だか不思議。
そういえばゲームキューブにも似たものが入っています。
記憶
多分メモリ。
これは4個しかついていないが、裏側に同じ形のパターンが8つあったのできっと上位機種ではそこにもメモリがついているのだろう。
さらにメモリ増設用のソケットもついていた。

トラックパッド。
本体は厚さわずかに2mm。ノートPCの小型化にはなくてはならないパーツ。
と、まあこんなところだろうか。100円でずいぶん楽しめたなあ。
…いや、ちがうちがう。最初の目的を忘れてはいけない。コンデンサを探していたんだった。
47 探しているのはこれ。「47」が多分容量。
しかしコンデンサ自体はあるものの容量が同じものがなかなか見つからない。
やはりないのだろうか…
と、その時!
47
あった〜〜!

・11.20 : デパ地下
部品取りのために秋葉原ラジオデパートB1Fでジャンクを買ってきた。
普通のデパ地下には食物が置いてあるけどアキバのデパ地下にはジャンクPCが置いてあるんですね。
俺のターン! FMVを生贄に捧げて Libretto召喚!
そこに一言。
*「こっちは使えないの?」
…うーん、たぶん無理だと思う。HDDないし筐体ぼろぼろだし他どこ壊れてるかわかんないし。
[現在計2168円]

・10.30 : コンデンサ
本格的にバラしてみた。
分解
ネジで固定されているものより爪とかコネクタとかで留まってるものの方が多いようだ。
こういうのは外しづらくて困る。
最重要部品のCPUには見たところ異常なし。
せんとらる・ぷろせっしんぐ・ゆに〜っと!
他も微妙に茶色いヤニだか電解液だかが見えるが、基本的に壊れていなさそう。
ということは最初に見つけた部品がやはり原因か。
とりあえず外してみた。
外した。
でも汚れているだけで見たところ破裂している様子もないし、壊れてるのかなほんとに。
ってかそもそもこれ何の部品?
パソコンで壊れる部品っていったら電解コンデンサだよなあ…
基板に+マークがついてたから極性ある部品だし、電解液っぽいのを噴き出してたし、足2本で抵抗より大きいし、いっぱいあるし。
でも、四角い電解コンデンサなんてあるのか?
…と思って調べてみると、どうやらあるらしい。"タンタル電解コンデンサ"は四角いようだ
ということはやはりこれは電解コンデンサかな…?
部品自体に極性の表示がないのが少し引っかかるが。
まあ念のためテスタで調べて…
テスタ…
どこいった…

今日はあきらめて閉じよう。
作業終了〜
ふう…今日のところはこんなとこで…
おや…
わすれもの
ネジ〜〜

・10.29 : ネジ
ねじ外し。今度はエポキシで挑戦。
パテのときと同じようにネジ穴を埋めてドライバを突き立てる。
固定して硬化を待つ。今度は10分ほどで硬化するらしい。
エポキシ硬化中…
辞書って便利だね。押し花にも使えるし枕にも使えるし。

そんなこんなで1時間くらい待ってみたが…
柔らかい。エポキシ樹脂というのはどうも弾力があるものだったようだ。
これではネジを外せそうにない。一応回してみるが案の定はがれてしまった。

さて次の手段は…
「ネジの外周にマイナスドライバを当てて金槌で叩いて衝撃加重で回す」
念のため油もつけてレッツスタート!
ガン、ガン、ガン…
精密機器を間接的とはいえ金槌で叩くのは抵抗あるなあ…
しかもまったく外れる気配がない。
これもだめか。

じゃあ、「ネジを削ってマイナスドライバ用の溝を作る」でいってみよう。
といっても道具がない。ドライバと金槌でやってみたがどうやら無理そうだ。

… こうなったら最後の手段。
「周りのプラ部分を削る」
削。
あとはラジオペンチでつかんで…

回った〜〜!!
すごく嬉しい。
なんだか子供のころ読んだ漫画に
「この扉は絶対に壊せないぞ」
「周りはただの岩だから簡単に壊せるんだ!」
みたいなのがあったのを思い出しました。

内部。茶色っぽいところがあるからここが壊れているのかな。
基板

・10.26 : 炭素と酸素の三角形
パテは失敗だったので、次なる手段は…
えぽきし。
エポキシ。
─CH─CH2
    O ってやつですね。[現在計2068円]

・10.24-25 :
基板が外せないと直すどころじゃないのでなんとしてもネジを外さなければ。
ということで、パテを買ってきた。タミヤのラッカーパテ。
パテ
これでネジにドライバーをくっつけて回す作戦だ。早速ネジにパテを詰め、ドライバーを突き立てて1日置く。
ドライバ接着
次の日、パテは完全に乾いているようなのでおもむろにドライバーを回してみると…

パテ外れました。どうやらパテでは接着力が不足していたようだ。
[現在計1963円]

・10.23 : ローカルエリアネットワーク
フリーマーケットは2日間開催。今日も行ったらLANカードを売っていた。
ちょうどLANの無いPCだったので、対応しているか分からないが買ってみた。200円。[現在計1700円]

・10.22 : 全ての始まり
フリーマーケットでノートパソコンが売られていた。
以前からノートPCは欲しくても金がなかったので諦めていたが、それに付けられた値札は私の心を掴んだ。
「5000円」
これなら今の財政状況でも手が出せる。が、それと同時に目に入った4文字
ジャンク
…所詮そんなものか。
と思いかけたが、すぐに考えを変えた。むしろ面白いじゃないか。それなら直してやろう。
ジャンクで5000円は少々高いので終了直前にまた行って1500円で買う。

さて、その日家に帰って早速開けてみる。
中
中は見たところ綺麗で、見て分かるような不良箇所は無い。
これなら直すのは楽かなと一瞬思ったが、良く考えてみればどこ壊れてるのか分かんねえよどうしよう
とりあえず、重要な部品は基盤の裏にありそうなのでさらに分解することにした。
が、細いドライバーを使っていたためネジ山が潰れてしまった。
これではどうしようもないので初日の作業はここで中断。

そういえば開ける前の写真撮っとくの忘れてた。とりあえず組みなおして撮ってみた。
外
デジカメの画質が悪いのはご容赦。